iPadで見るテレビ
2016.10.16 岡田定晴
悲しい夢(作曲:Amacha) |




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このテレビは、タブレットPCの多くのアプリと同じ操作性でテレビや録画・再生の操作ができ、個別の装置であるTVリモコンや録画装置のリモコンを扱うような 複雑さがありません。よりシンプルで、使いやすいものになっています。更に、インターネットのコンテンツと放送コンテンツ(※テレビ番組のこと・ただし、放送された過去の番組を除く)が同列に並んでいて、 放送コンテンツの良さを常に認識することになります。勿論、検索やSNSやリアルタイムに大量データの解析結果を表示するなど、インターネットでなければ実現できない コンテンツはありますが、多くの知恵と時間とコストをかけて作られる放送コンテンツは非常に価値の高いものに感じます。
私は、良質で価値の高い放送番組をインターネットで無料で見ることができないと言う現在の社会システムが残念でなりません。 例外的に、東北大震災の時はテレビの緊急報道番組がインターネットでも配信されました。これで、テレビを設置していない会社や 工場で、多くの人が状況を知ることができました。また、火山の噴火や台風などもインターネットで配信された実績があります。 しかも、こうした自然災害や緊急報道の生放送はストリーミングで配信(送られてきたファイルをダウンロードしている時に 映像を再生できて、わずかな時間差で番組を見ることができるシステム。)されます。 ストリーミング配信で、インターネットでわずか数秒の遅れで放送を見ることができると言う事は、ほとんど同時に テレビ放送を見ることができると言う事です。しかし、残念なことに今は、自然災害や極めて重要な放送、アーカイブス以外は、 放送をストリーミングで見ることができません。だから外付けのチューナーが必要になります。 でも、放送をストリーミングで見る時代が来れば、案外、放送コンテンツはテレビを見ないインターネット世代からも 「面白い!」と支持されるかもしれません。
テレビの放送番組は大型テレビモニターで見るのが心地良いことは誰でも知っています。 でも、複雑化する暮らしの中で「画面の大小を問わずに、何時でも、何処でも、誰でも」見ることができて暮らしに必要な情報に接し、 少しでも生活が豊かになった方が良いのは自明の理。科学技術の進歩の恩恵に浴することが、なかなかできない日本に少しもどかしさを 覚えます。私は、小さなiPadを手にして考え込んでしまいました。