電子辞書
2017.01.16 岡田定晴
移り行く時代(作曲:Amacha) |

それ以降、電子辞書の広告を良く目にするようになったのですが、最初に買ったときのイメージが払拭できず、興味を持つことはありませんでした。 知りたいことは、インターネットを検索したり、インターネットに公開されている辞書で調べれば良い、これで充分と思って来ました。
広告



初めて電子辞書を買って使ってみた日を、昨日の事のように思い出すので、いつの間にか四半世紀を過ぎていたことに驚くと同時に、 この間の技術進歩が物凄いものであったことを実感しました。それと同時に、もし自分がどこかの時点で進歩した「電子辞書」を買っていたら、 どれほど時間が節約できただろうか、どれほど自分を賢くしてくれただろうかと後悔の念が湧いてきます。
この四半世紀の進歩をもたらしたものは、主に半導体の集積度や性能の向上です。インテル創業者の一人であるゴードン・ムーアが、 1965年に「半導体の集積率は24か月で2倍になる」と唱えた経験則(ムーアの法則)がずっと続いてきたことによるものです。 24か月で2倍になるとは、2年後には2倍、5年後には5.65倍、10年後には32倍、20年後には1024倍、30年後には32768、 40年後には1048576倍になることです。最近ではもう限界に近いと言われていますが、これまでずっとこの指数関数的な集積度の向上、 物凄い技術の進化が続き、多くの情報を詰め込めるようになりました。 これによって、電子辞書も多くの種類の辞書や動画コンテンツを搭載することが可能になりました。 この半導体の進化は、ICT(情報通信技術)の進歩も支えてきました。
何事も、最初に見たもの、感じたことの影響は大きいものですが、技術が急速に進歩しているということを常に意識していないと、 先入観のために損をしてしまうことがあるとの教訓を得ました。そういう意味では孫に感謝ですが、一方で、 孫に今の世の中の技術レベルの高さを知らされるという、嬉しいような悲しいような話でもありました。