無料WiFi

2017.09.19 岡田定晴
 氷雨(作曲:Amacha)

西武線特急のWiFi 成田空港のWiFi  平成22年(2010年)に、シンガポールを旅行した時、ホテルや街の中で無料WiFiを使うことが出来ました。iPadは日本では発売前でした。 私は、USBタイプのEモバイルとcoviaのワイヤレスルーターをドッキングして、iPod touchiをインターネットに接続していました。 当時、シンガポールは、IT立国を掲げ旅行者もその恩恵にあずかることができました。気付いたのが遅くて間に合いませんでしたが、 あらかじめSIG.TELに申請してID・パスワードを貰えば、街の至る所で無料でWiFiでインターネットに接続することができるようになっていました。 平成23年(2011年)にスイスを旅行した時には、無料WiFiではありませんが、観光地ならどこでも、標高4000mを超える山頂付近でも、 日本でレンタルしたワイヤレスルーターをインターネットに接続して使うことが出来ました。このときは、iPadを持って行きました。さすが観光立国と感心したものです。



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バスのWiFi バスのWiFi  日本では、2~3年前まで、ワイヤレスルーター無しでインターネットに接続できる「無料WiFi」の恩恵にあずかることはありませんでした。 しかし最近、「無料WiFi」「Free WiFi」といった文字を良く目にするようになりました。 私が見つけたのは、私鉄の特急電車内、羽田空港や成田空港のロビー、リムジンバス、テーマパーク、ロープウェイの駅、渋谷の飲食店などです。

東武線特急のWiFi 日光江戸村のWiFi 日光江戸村のWiFi  どの無料WiFiも同じような手順で登録し、インターネットに接続します。 最初は、手許のスマホやタブレットとWiFiルーターとの間で通信を行うようです。この段階では、インターネットには 接続されていません。まず最初に、セキュリティに関する注意書きや利用規約が表示されるので、これを読んで「同意する」にチェックを入れます。 すると、メールアドレス、またはSNSアカウント(Facebook、Twitter、Google、Yahoo! Japan IDなど)を使って利用登録するように求められます。
①メールアドレスを使って登録する場合
 メールアドレスを送ると、スマホやタブレットでメールを受信します。受信したメールに記載されているURLを5分(10分)以内にクリックする よう求められます。クリックすると登録が完了してインターネットに接続されます。
②SNSのアカウントを使って登録する場合
 利用するSNSのサービスを選択し、そのSNSのログイン画面からID・PWを入れると、登録が完了してインターネットに接続されます。
 また、名前の入力を求められた無料WiFiサービスもありました。 利用条件は、「1回あたり90分、一日2回まで利用可能」「1回あたり180分、回数無制限」などです。 青少年が利用することが好ましくないと判断するサイトへの接続は、青少年保護の観点から制限されます。

ロープウェイの駅 ロープウェイ駅のWiFi  私は、この無料WiFiを使って、最新のニュースや気象情報、高解像度降水ナウキャスト、twitterを閲覧します。 セキュリティの心配から、ID・PWを扱うメールやクラウドサービスには接続しません。僅かな時間でも、利用用途が限られていても、 たいへん有難いものです。ついこの間まで、空港やホテルなどでは、100円玉を入れてインターネットを閲覧していました。 朝の通勤時間を有効活用するために、通勤電車の中でインターネットにアクセスするため、ワイヤレスルーターを6年間も使いました。 特急電車に無料WiFiがあれば、ワイヤレスルーターは必要なかったのです。月々の通信料金も要らなかったはずです。
 こうした無料WiFiが増加したのは、スマ―とフォンやタブレットPCなどが普及し、WiFiを必要とするユーザーが増加 したという背景があるのでしょう。また、飲食店や喫茶店の顧客は、無料WiFiの無い店よりはある店を選ぶことでしょう。 店の側からみれば、無料WiFiを提供することによって顧客の利便性向上を図り、顧客を獲得する手段とするのでしょう。 さらに、採算が合うレベルのコストで、通信事業者から接続サービスが受けられるようになったから、無料WiFiが実現できるのでしょう。

飲食店のWiFi  つい数年前まで、一般の個人が無線LANに接続する操作を行うことなど、全く考えられませんでした。難しい操作が必要な専門領域の 作業でした。それが、街中で「無料WiFi」の表示を見掛けるようになって、人々が気軽にインターネットに接続し、利用できるように なりました。時代が大きく変化しました。

 このように便利な無料WiFiも、全国的に統一されたサービスではありません。行く先々で、その都度登録が必要になるという不便さがあります。 登録に少し手間がかかるので、比較的長い時間使用する場合には有難いサービスになるのでしょうが、短時間しか滞在しない場所や登録の手間に対して 使用時間が短い場合には、登録に手間がかかると思った時点で使われなくなるでしょう。また私は、一度だけですが、無料WiFiを使った後に、 迷惑メールが頻繁に入るようになったという経験をしました。こうしたことも考えると、モバイルルーターに比べてかなり安価で、事前に登録しておけば 手間がかからずに使用でき、セキュリティも保たれるという全国共通のサービス、どこへ行っても同じ手順で簡単に接続できるサービスが普及したほうが 良いのかもしれません。また、日本を訪れる外国人にも使いやすいサービスであって欲しいと思います。 WiFi接続サービスがどのように発展していくのか、見守りたいと思います。


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