インターネット検索
2017.12.07 岡田定晴
氷雨(作曲:Amacha) |

さて、インターネットの「検索」は、無数に存在する情報の中から、自分が必要とする情報を見つけるのに大きな力となります。 インターネットが無かった時代には、必要とする情報を見つけるのは大変難しいことでした。情報があれば、 最短ルートで目的にたどり着くことができたのに、遠回りをして何ヶ月も無駄な時間を費やしてしまったこともあります。 無駄を省く最良の方法は、的確なアドバイスをしてくれる信頼できる人に訊いて情報を得るということでした。 また、広辞苑や百科事典があれば解決することも、身近な所になくて困ったこともあります。 それが、インターネットの「検索」が登場して、状況が大きく変わりました。
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最近、私が感じていることは、 ①ウェブサイトの開発(ソフト開発)をするうえで、わからないことや問題が発生しても、その殆どがインターネット上の「検索」で解決できること、 ②人間ドックや専門医から言われたことの意味、海外での航空機の乗り継ぎ方法、住所から地図情報を知りたい、そのほか何でも気軽に「検索」を活用していること などです。もう、インターネットの無かった時代に苦労したようなことはありません。また、不可能であったことも可能になりました。
検索技術の進歩を感じることもあります。 初期の頃は、テレビでインターネットのサイトの周知は、http://www.・・・・・ とURLが直接伝えられていました。 いつのころからか、「○○○○○」(検索)というように、検索窓に入れる言葉を伝えるようになりました。 数年前から、検索窓への入力方法が、キーボードだけでなく音声でも可能となり、より早く検索できるようになりました。 Google、Microsoft(Bing)、Baiduなど、異なる検索エンジンに同じキーワードを入れたときに出てくる結果の違いを見て、 技術や運用面の進歩を感じるようになりました。
でも、還暦を過ぎた私の世代は、こうした時代になってもまだまだ「検索」が活用されていないのだと感じることもあります。 信頼されるのは悪いことではありませんが、自分で検索すればすぐにわかることを、人に訊くことを不思議に思うことがあります。 また、URLを紹介してそこにアクセスするように伝えたことがありますが、URLをアドレスバーに打ち込まず、検索窓に打ち込んで『表示されない』と 困っている人が多くいるのには驚きました。
インターネット検索の対象になるものは、GoogleやMicrosoftなどの検索エンジンにクロールされ、 インデックスに登録されたものです。検索結果の表示内容は、検索している場所、モバイルかパソコンか、 使用する人の閲覧履歴、などによって異なります。また、これまでは、パソコン版のページ内容で 評価されてきたものが、近い将来、モバイル版ページの内容で評価されランク付けされるようになると言われています。 私のブログは、それぞれが検索されることを意識して書いてはいませんでしたが、 以下のようなキーワードで検索され、参照されているようです。

2017年12月7日現在、これらの項目は、トップから2ページ目くらいまでにリストアップされています。
20年前、1996年にはわずか16億円だったインターネット広告費は急成長を遂げ、04年にラジオ広告費、 09年に新聞広告費を上回りました。そして14年には、媒体費と制作費を合わせたインターネット広告費全体が1兆円を超え、 16年には媒体費単独で1兆円を超えました。
※ 「2016年 日本の広告費」解説 https://dentsu-ho.com/articles/4923 インターネット広告市場の最新トレンド より引用
しかし、このインターネットの勢いと、メディアとしての影響力とは、別のものであると思うのです。 インターネットの世界で不可欠な役割を果たして信頼され、多くの人が集まってマスメディアより大きな影響力を持つサイトがある一方、 存在も知られていない無数のサイトが多数を占めているものと思われます。一方、マスメディアは、多チャンネル化したとは言え、 極めて限られた数しかなく、そこにインターネットとは桁違いの多くの人が集まるのです。 スマホを手に持ちながらテレビを見る人も多く、テレビがインターネットのアクセスに影響を与えています。インターネットの「検索」は、テレビやラジオや無線機器などの同調回路や復調回路の 役割を果たしているように感じます。同調回路に相当するのが「検索」、復調回路に相当するのが 「ウェブブラウザ」です。マスメディアは、数が少ないので目立ちますが、インターネットには 無数のサイトがあるので、自分が必要とする情報や優れた情報を提供するサイトがあっても そのままでは埋もれてしまって見えません。そこを、ユーザーの意図を的確に捉えて見えるようにしてくれるのが 「検索」です。そして「検索」は、日本ばかりでなく、世界と直接つながる「窓」でもあるのです。