不完全な情報システム化

2018.01.12 岡田定晴
 小さな夜の悲しみ(作曲:Amacha)

タッチパネル対応手袋  日常の生活で、情報システムのお世話にならない日はない程時代は進みました。
 正月早々、新しい手袋を買いました。手袋の陳列コーナーの中に、 タッチパネル対応のものが数多くありなした。情報システム化がここまで浸透したのかと 感心して、タッチパネル対応の手袋に決めました。娘からプレゼントして貰いました。 薄くて軽いのですが暖かく、コツが要りますが手袋を外さずにタブレットPCの 操作ができます。

 情報システム化はかなりのスピードで進展していますが、完璧ではありません。
配慮が足りず『不完全な情報システム化』とでも言うべきものもあります。 ある航空会社のホームページで、国際線の航空券を2人分予約しようとしましたが、こんなことになるなら、 旅行会社か空港の発券カウンターに行くほうが良かったという経験をしました。

 航空会社のフライト予約ページで、以下の手順でデータを入れました。 ①フライト検索をして、希望するフライトを確定する、②顧客情報を入力する、 ③座席の指定をする、④見積もり画面を確認して購入手続きをする。
エラーメッセージ ところが、ここまできたところで、次のようなメッセージが表示されました。 『ご案内 一部フライトのスケジュールに変更が発生したため、このご予約を承ることができません。 フライト・日付を変更して再度検索してください。』 このため、もう一度①~④を繰り返しましたが、同じ結果になりました。 かなり面倒な作業を繰り返したのですが、無駄になりました。

 そこで問い合わせの電話をしましたが、予想通り、混みあっていて繋がりません。 メールで、次のように質問しました。『何回か電話しましたが通じないのでメールから失礼します。 〇月〇日(土)成田発、△△△行き、□月□日(日)△△△発、成田行きの便を予約しようとしていました。 確認画面とお見積り画面まで行きOKをし、支払い画面に移行しようとしたところ、 「一部フライトのスケジュールに変更が生じたたためこのご予約を承ることができません」 という表示がでました。そのあと、何度やり直しても同じことになり、予約ができません。 詳細は・・・』

 メールを送信してから数時間で返事が届きました。
『いつも〇〇をご利用いただきましてありがとうございます。 この度は、弊社ウェブサイトにてご予約を完了いただくことができずご不便をお掛けしておりますことお詫び申し上げます。 お問い合わせについて、ご選択いただいておりました一部の便にスケジュール変更が発生していることにより、 ご予約操作が完了しない状況となっていることを確認いたしました。他社運航便については、 空席照会結果画面にて最新のスケジュールを表示せずウェブサイトにてご予約いただけない場合がございますこと何卒ご了承ください。 ご確認いただいております便のご予約については電話窓口にて承ります。・・・』

 その後、電話で同じ便を予約しました。インターネットで予約しようとしていた便も、席も確保できました。 予約番号も貰いました。この時点で、フライトの予約ページに表示された『ご案内 一部フライトの・・・』という メッセージが適切なものではなかったと思いました。顧客にこれだけ煩わしい作業をさせる結果になることは航空会社は認識できる筈だから、 『このフライトは電話で予約してください。』というメッセージを早い段階で表示すべきだと思いました。無駄な作業をする手間が省けたはずです。



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 煩わしいことは、これで終わりではありませんでした。同じ電話で、クレジットカードで支払いをする手続きに入りました。 自動音声に切り替わって、カード番号をプッシュしました。入力したカード番号が音声で返され、”間違いなければ1を押してください” というメッセージが流れました。間違いないので”1”を押しましたが『番号が入力されていません』というメッセージが返りました。 そして最初から番号を入れ直すようにというメッセージが流れ、そのようにしましたが、結果は同じでした。 (ガラケーなので”1”のあとに”#”を押すべきだったかもしれませんが、”#を押してください”というメッセージが無かったので、 大丈夫と思って”#”を押していません)
自動音声の対応はここで終わって、応対者にカード番号等を口頭で伝えることになりました。 これは嫌なことでしたが、座席を確保したいことと航空会社を信頼していることから、口頭で伝えました。 ところが、『このカードでは決済できませんでした』と言われ、途方に暮れてしまいました。 予約を確保しておきますので、『1月〇日23時30分までに支払ってください』と言われました。

 暫くすると、同じ担当者から電話があり、『一人分はクレジットで支払われました。』と連絡が ありました。『残りの予約は確保しておくので、1月◇日23時30分までに支払ってください。』と 言われました。

 家族に言われてわかったのですが、 クレジットで高額な買い物をすることが無かったので、使用限度額が設定されていることなど 私の頭の中には全くありませんでした。

 限度額変更の手続きは、時間がかかり簡単にはできないかもしれないと思ったので、 先ほどの電話窓口に電話をすると、先ほどとは違う人が出ましたが、引継ぎはしっかりされていました。 限度額変更が、1月〇日には間に合わないかもしれないと伝えると、 『空港の発券カウンターに行くのが一番確実です』と言われ、 一人分について新たな予約番号を発行していただき、発券カウンターに行く日を決め、 私が訪ねることを内部連絡していただきました。

羽田空港国際線ターミナル  そして、現金を持って発券カウンターを訪ねてeチケットを受領しました。 『隣の席は埋まっているようですね』と言われ、『それが私の席です。クレジットカードの限度額を超えたので 支払いが泣き別れになってしまったのです。』と伝えました。

 煩わしいことはまだ続きました。 後日、買い物をした際に、クレジットカードが使えないのです。 カード会社に問い合わせると、 『限度額を超えて使おうとした。そして、その後一人分の航空券の決済が行われた。』のが原因 ということでした。もちろん、カードが再び使用できるようにロックを解除してもらいました。

羽田空港国際線ターミナル  ①航空会社のフライト予約ページの機能やメッセージへの配慮、 ②ガラケーにおけるカード番号のやりとりに課題はあると思いますが、 電話窓口や空港の発券カウンターの対応は非常に良いと感じました。 また私自身、普段はクレジットカードで高額な決済をすることがないので、 限度額の設定があることすら意識しておらず混乱しました。 ICT(情報通信技術)の進歩により、日常生活の様々なことが、 この上なく便利になりましたが、きめ細かな配慮に欠けたり、普段意識していない部分に引っかかって システムがうまく機能しないと、情報システム化以前よりも大きな不便を抱え込むということを経験した年の初めでした。

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