Radiko 経由のNHKラジオの配信

2019.09.15 岡田定晴
 移りゆく時代(作曲:Amacha)

Radikoを経由したNHKラジオの配信
 2019年4月1日から、Radiko(ラジコ)を経由したNHKラジオの配信が正式なサービスとして始まりました。 NHKラジオ第1とNHK-FMが放送と同時にRadikoで配信されています。

 このことが大きなニュースになることが無かったので、全く気付きませんでした。 在京・在阪民間放送局と電通の計14社が設立した「株式会社radiko」のサイトで、 NHKラジオ第1とNHK-FMが配信されているのを知って、また時代が一歩ずつ着実に進んでいるのだと感じました。

 Radikoは、スマホでは、アプリ[radiko]をダウンロードして、それを起動します。



アプリ[radiko]
 Radikoは、今から約8年9か月前の2010年12月1日に、在京・在阪民間放送局と電通の計14社で「株式会社radiko」を設立し本格運用を開始しました。

都市化による受信環境の悪化や、夜間の海外からの電波の混信などを回避して、安定な環境で聴取することができます。

現在地の放送局のラジオ放送は無料で聴取(放送エリア内聴取)できますが、 月額350円[登録初月無料]を支払ってプレミアム会員になれば、 全国の46都道府県域の民間放送局92局[2019年3月1日時点]のラジオ放送を聴く(放送エリア外聴取)ことが出来ます。

なお、海外でRadikoを聴くことはできず、また国内でも特定のタレントやスポーツ中継など、一部聴取できない番組もあります。

放送局毎の番組表を表示したり、 番組名・出演者・キーワードで、日付やエリアの条件を付けて検索して、過去一週間以内に放送された番組を聴くこともできます。


radiko
 Radikoは、全国の民間放送局のラジオ放送を一元的に集約したもの、ラジオのポータルサイトと捉えることもできます。

さて、RadikoでNHKの番組を聴くにはどのようにすれば良いのでしょうか? アプリを起動して、TOPページ(ホーム・ライブ)を下の方へ見ていきます。 すると、『R1 NHK(  )』『FM NHK(東京)』が表示され、それをクリックすれば放送を聴くことが出来ます。

[( )内は、視聴している現在地のNHKが表示される]

 3月22日付の『2019年度 Radiko 経由の NHKラジオの配信について(NHK広報局)』という資料を読んで、以下のように理解しました。

①これまで実験的に行ってきたradikoを経由したNHKラジオの配信について、2019年度から正式なサービスとする。
②正式なサービスとして、NHKラジオ第1とNHK-FMの放送波と同じ内容を、Radiko経由で同時に配信する。
③NHKラジオ第1は、リスナーの利用する地域を自動的に認識し、全国8つの地域の番組のいずれかが配信される。
④NHK-FMは、東京の番組を全国に配信する。このため、ローカルニュースの時間帯は、全国に東京のニュースが配信される。
⑤NHKラジオ第2の実験的配信は、3月29日の放送終了後にサービスが停止されるが、引き続き『らじる★らじる』で配信される。
⑥NHKが提供しているインターネットサービス『らじる★らじる』は、従来通りサービスが提供される。


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radiko と らじる★らじる
 NHKには、2011年9月1日からサービスが開始された 『らじる★らじる』 があり、ラジオ番組をインターネットで配信しています。

 2019年4月1日から始まったRadiko経由のNHKラジオの配信は、 NHKにとっては、民放のラジオ放送をRadikoで視聴するリスナーにNHKのラジオ番組に接触する機会を増やし、 Radikoにとっては、NHKのコンテンツを取り込むことによってサイトの存在感が増し利用者が増えることが期待できるという、 双方にとってメリットのあることではないかと思われます。

また、インターネットが社会インフラとなり、スマホが広く普及して日常的に活用される時代に、 大正・昭和・平成・令和の時代を生き抜いてきたラジオメディア(音声メディア)が、 新たな時代に適応していく過程で起きている出来事ではないかと思います。


ラジオの送信手段は、大正~昭和~平成~令和にかけて、「中波のラジオ放送所の電波、超短波のFM放送所の電波、BSデジタル音声放送、インターネット」へと多様化してきました。 今後、『ラジオ(音声放送)はネットで聴くのが当たり前の時代』になるのでしょうか。非常災害時に本当にインターネットだけに頼れるのかという不安がまだあります。

9月5日に発生した、『令和元年台風第15号』は、9日5時前には、千葉市付近に中心気圧960hPa・最大風速40m/sの「強い」勢力で上陸し、関東上陸時の勢力では過去最強クラスとなりました。 電柱の倒壊・損傷は2000本とみられ、停電の復旧にも時間を要しています。 携帯電話サービスも影響を受け、臨時基地局、移動無線車、無料充電サービスなどで対応されていますが、9月15日現在も使えない地域は残っています。

こうした状況でもラジオやFMの放送電波は、停波することなく継続しているので、電源のあるラジオ受信機があれば、生活に必要な情報が得られる状況にあります。 スマホでインターネットラジオが使えなくても、ラジオ受信機があれば救われます。 私は、災害対策用に、太陽光充電機能、手回し発電機能、携帯・スマホ充電機能、LEDスポットライトの付いた、SONYのFM/AMポータブルラジオを、 持ちたいものだと思っています。昔からこの種のラジオはありましたが、スマホの充電に対応しているのが目新しいところでしょうか。 今や、スマホの充電機能は必須です。

今後、5Gの時代に向かってインターネット化の流れは更に加速していくのでしょうが、利用者にとって、非常災害時にも配信が途切れること無く、より利便性の高いサービスが普及していくことを願っています。



参考

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民放公式テレビポータル「TVer」とNHKの番組配信






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