民放公式テレビポータル「TVer」とNHKの番組配信
2019.08.31 岡田定晴
麦畑を駆ける少女(作曲:Amacha) |

ネットで動画やテレビ番組を見ることは珍しくなくなったものの、 民放公式テレビポータルにNHKの番組がアップロードされるようになったのを見て、 時代がまた一歩進んだと感じました。
「TVer」でのNHKの番組配信は、 https://tver.jp/nhk で行われますが、その内容は、NHKの「どーがレージ 見逃し」
https://www.nhk.or.jp/d-garage/catchup/r/ で配信されている番組と同じです。
NHKのサイトで配信されている番組が、民放公式テレビポータル「TVer」でも配信されるようになった ということになります。
![アプリ[TVer(ティーバー)] アプリ[TVer(ティーバー)]](./images/2.jpg)
TVerは、スマホではアプリ[TVer(ティーバー)]をダウンロードして、それを起動します。
TVerは、今から約3年10か月前の2015年10月26日に、民放在京民放5社が共同で立ち上げてスタートしたもので、 放送と同じようにコマーシャルの入ったテレビ番組が無料で配信されます。 番組は放送終了後から一週間程度の期間、オンデマンドで配信されます。
なお、海外で視聴しようとしても、「地域外エラー」と表示され、テレビを見ることはできません。

当初は全国ネットの放送番組でしたが、今では、放送局系列を絞り込んでそこに表示される ローカル局制作の番組を選択して視聴することもできます。
さて、TVerでNHKの番組を見るにはどのようにすれば良いのでしょうか? まず、アプリを起動して、TOPページを下の方へ見ていきます。 すると、『テレビ局配信サービス』という項目があり、その中にNHKのロゴがあります。


そのロゴをクリックして、NHKの配信番組一覧に移ります。そこに表示される番組の中から見たい番組を選びます。
番組の数はごくわずかです。
8月23日付の『TVer経由のNHK番組の配信について(NHK広報局)』という資料を読んで、以下のように理解しました。
①既に放送した番組(見逃し番組)を配信することで、人々がNHKの番組に触れる機会を増やし、放送の視聴と公共放送の理解促進につなげる。
②こうした効果を確かめるため、5~10番組を放送後1週間程度、無料で配信する。受信契約の対象ではない。
③TVerでは番組冒頭などでCMが配信されるが、NHKの番組冒頭などでは公共放送の理解促進につながる情報が配信される。
④改正放送法を踏まえて、放送で培ってきた民放とNHKの「二元体制」のもとで相互にメリットがある協調・連携を図るための取り組みである。
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既にNHKには、2008年12月1日からサービスが開始された 『NHKオンデマンド』 があり、テレビ番組をインターネットで配信しています。
更に2019年5月29日の参議院本会議で、NHKのテレビ放送のインターネットへの常時同時配信を認める改正放送法が成立しました。 NHKは、『テレビ放送と同時にインターネットでも常に放送を見ることができるよう、準備を本格的に進めている。放送を補完するサービスで、受信契約を結んでいる世帯は追加の負担なく利用できる。』と伝えています。
8月26日から始まった、民放公式テレビポータル「TVer」でのNHKの番組の配信は、テレビが本格的なネットの時代に向かう過渡期の出来事の様に思います。 テレビの送信手段は、昭和~平成~令和にかけて、「テレビ塔・放送所の電波、CATV、放送衛星・通信衛星、インターネット」へと多様化してきました。 今後、5Gが普及する時代には『テレビはネットで見るのが当たり前の時代』になるのでしょうか。利用者にとってコストの負担が少なく、より利便性の高いサービスに発展し普及していくことを願っています。
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