Google Earth
2020.01.31 岡田定晴
夜明けの空(作曲:Amacha) |

Google Earthではストリートビューを見ることができましたが、 これはGoogle MAPでも見ることができるので、Google Earthにメリットを感じることはなく、ほとんど使用しませんでした。
新しいGoogle Earthは、プログラムをインストールせずに、ブラウザから直接操作することができます。 GoogleEarth(ウェブ用 Chrome)、Google Earth(モバイル用 Safari/Chrome)があり、 ウェブ用はChrome以外のブラウザにも対応予定となっています。 また、Google Earthプロ(パソコン用)はダウンロードしてインストールするもので、 Windows、Mac、Linuxで利用できます。
Wikipediaによると、ウェブ用とモバイル用が2017年4月のバージョン9.0で、 Google Earthプロが2017年7月のバージョン7.3と思われます。 Google Earthを暫く使っていないので、大きなバージョンアップにも気づくことがありませんでした。
せっかく画像処理能力の高いドスパラのGALLERIA AXV を使い始めたので、 Google Earthも快適に動作してくれるだろうと思い、使ってみて、大きく進化していることに気づきました。
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ドスパラ
何が凄いのか
検索


Google Earthのトップページに書かれている通り、『世界で一番詳しい地球儀』だと思います。 世界中どこにでも行けて、中国や北朝鮮や中東や南アフリカほか一部の国以外のアフリカ大陸など、 ストリートビューがポイントとして点在するだけだったり、全く見れない地域もありますが、 空からだけではなく地上に降りて散歩することができます。 このような地球儀はGoogle Earth以外にありません。
ただし、鉄道や道路や店舗等の情報を得るにはGoogle MAPが優れています。 また、街の様子や環境を知るにはGoogle Earthが優れています。
凄いことはまだまだある

Voyager
エディターのおすすめ、ゲーム、レイヤ、ストリートビュー、自然、カルチャー、旅行、教育 などのジャンル別に、世界の有名な作家、科学者、非営利団体が世界各地を巡るガイドツアーに案内してくれます。各ジャンルには多くのコンテンツがありますが、各ジャンルから例を挙げてみました。 (恐竜が消えた日)、(クイズ:移動手段、クイズ:第二次世界大戦)、(Google Earthで積雪範囲を視覚化する、地球上の原生地域を保護する)、 (Discover Spain、Discover France)、(世界の名山、海面上昇と沿岸都市の将来)、(スーパーヒーロー映画のロケ地、文学に描かれた実在の場所)、 (シンガポールを探索、ミラノを探索)、(地球でめぐる太陽系の旅、近代における人々の移住) など、 Google Earth を駆使して専門家が効果的に教えてくれます。
I'm Feeling Lucky
世界の様々な場所に案内してくれます。 島、街、川、山、湖、動物園、ショッピングセンター、博物館、国立公園、・・・など。プロジェクト
Google Earthにログインして使用すると、作成したプロジェクトがGoogle Driveで共有できます。 Google Drive のマイドライブにGoogle Earth というフォルダーができ、そこに作成したプロジェクトのファイルが置かれます。 このプロジェクトファイルがDriveの機能を使って共有が可能になります。また、このファイルをダブルクリックすると、Google Earthが起動してプロジェクトが表示されます。プロジェクトとは何か?
例えば、メニューの『プロジェクト』をクリックし、次に『新しいプロジェクト』をクリックして『プロジェクトを作成』をクリックして プロジェクト名を『世界一周』とします。
メニューの『検索』で成田国際空港を検索し、位置やサイズや方向を調整し、目印を追加の指示で、場所のタイトルを記入して『世界一周』のプロジェクトに保存する。 以下同様にして、台湾、香港、シンガポール、ローマ、スイス、フランス、ドイツ、イギリス、ニューヨーク、・・・などの場所のタイトルを『世界一周』のプロジェクトに保存していく。 プロジェクト内のタイトルは、登録順に表示されますが、ドラッグアンドドロップで順序を入れ替えることができます。
『新機能』をクリックして、『全画面スライド』を指定し、タイトル名を『海』とし、背景に自分の写真をアップします。 世界一周のプロジェクトの最後に、海という写真が入ります。もちろん、表示順を変えることができます。
『新機能』をクリックして、『ラインやシェイプを描画』を指定し、場所のタイトルを『線』とし、『世界一周』のプロジェクトに保存します。 世界一周のプロジェクトの最後に、『線』海という図形が入ります。もちろん、ドラッグアンドドロップで表示順を変えることができます。
検索した場所、サイズや位置や方向を調整した場所、ラインやシェイプ、スライド、などを自由に登録し、 表示する順序を自由に編集できるのかプロジェクトで、Google Drive の機能によって特定の人の間で共有することができます。
もう少し詳しく言うと、
・地図に目印を追加してプロジェクトの主要地点を目立たせたり、地図にラインやシェイプを直接書き込んだりできる。
・画像や動画を地図に追加して、場所に応じた豊富な情報を表示できる。
・Google Earth の詳細な地図情報を活用して、地図を傾けて3Dビューを保存したり、ストリートビューの360°写真を表示できる。
・Googleドキュメントのように共同編集できる。自分の体験談をプレゼンテーションで共有できる。
ということになります。
Voyagerの多くのコンテンツが、このプロジェクトの機能を使っているように思われます。
距離と面積を測定
始点を決めてカーソルを動かすと、リアルタイムで距離が表示されます。 マウスをクリックすると、その間の測定データが固定され、クリックしたポイントから辺を描くことができます。 同様の操作を繰り返して、多角形が形成できる位置にカーソルが来ると、『シェイプを閉じる』というガイドが 表示され、クリックすれば多角形が形成され、外周と面積が表示されます。世界で一番詳しい地球儀

何しろ、『衛星画像や航空写真などを合成して作成した地球と、地表面のストリートビュー』と検索機能を組み合わせて、自由に移動できる機能が、 誰でも簡単に扱えるのですから。
また、全地球の衛星画像、主要地域の航空写真、世界各地のストリートビュー、これらの画像や写真を収集し、 適切な期間に更新し、うまくつなぎ合わせ、3次元立体画像をつくりあげて、検索機能と連動させ、Driveを介して共同作業や情報共有できる仕組みを 維持運用している強力な会社があることが凄いことです。
旅行の記録を残したり、自宅を初めて訪問するお客さんに知らせたり、地理の学習に利用したり、 旅の記録を作成して家族や友達と共有したり、 専門家のグループが共同で、ある目的を解説するプロジェクトを作成したり、様々な応用が考えられます。

私たちは、この技術の進歩を受け入れることができるのでしょうか。教育に採り入れることができるのでしょうか。 新しい技術を柔軟に受け入れ、活用して、生活をより便利なものにするという個人の能力が問われます。 日本の子供たち、若い人たちは、世界の国々と比べて、こうした面での対応力は万全でしょうか、心配です。
更に大きな問題は、 『住所がわかれば、その人がどのような家に、或いはどのような環境に住んでいるのかがわかってしまう。』 怖い世の中になってしまったということです。Google Earthでは、3D表示で目的地の上空を360度旋回し、 建物の側面や裏面、屋根の形状や太陽電池パネルまで見えてしまいます。敷地面積や建物の面積も計算できます。 不動産関係者が見れば、土地や建物の価格の凡その見当はつくでしょう。 庭木や建物の手入れをきちんとしていないと、思わぬところからだらしなさを見抜かれてしまうかもしれません。 住所というのは、最も重要な個人情報かもしれません。
新年早々、こうしたことが頭の中を駆け巡り、ICTの進歩を感じました。